小鹿
鬱だ。
はァ…やってらんねえ。
新しいホイール買っても乗ってねえし乗る意欲も湧かねえ。実走の準備する手間が億劫だとしてもローラーに跨るためシューズを履き替えたりする手間すらやるせない。
顔も脳も、余白だらけの日記帳みたいに何も感じない。
いやでも、箱ヒルまで3週間ないし、せめて付け焼き刃をと思って細々と現状維持の理想曲線を描いてはいる。今日はどうにか時短トレーニング…スクワットでもやっておくか。
ジャンピングスクワットを足が立たなくなるまでやった。足腰の白旗に目もくれず、終盤は跳べてるかさえわからない。腰を落とし、意識とは真逆に尻もちをついて終了となった。
産まれたての小鹿よろしくヨロヨロと立ち上がることができない。体の声を感じると生を実感するのは生きているからというもの。
明日も明後日も明明後日も、俺は立ち上がることができるのだろうか。